楽食・健食・美食ブログ~少しのお知恵で変わる食生活~

管理栄養士・NRサプリメントアドバイザーのお役立ち情報と備忘録

親の収入で子供の栄養格差?

今月の栄養士会の会誌に

低収入世帯の子供の食生活の現状と課題という特集が載っていて

 (元となった研究)

 日本人の食生活の内容を規定する社会経済的要因に関する実証的研究 世帯の社会経済状態と子どもの食生活・栄養状態との関連:児童の食物摂取状況 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

 

健康格差は欧米並みに差はでているのかな?でも日本だからという感じで読みました。

(地域や社会経済状況の違いによる集団間の健康状態の差をいう)

その調査結果報告では、

低収入とそれ以外の収入の世帯の子供の食事状況は

差があるとのことでした。差があったものは、

 

1.朝食の欠食

2.野菜の摂取頻度

3.外食の回数

4.インスタント麺の活用

についてと栄養摂取状況(聞き取りをして計算されたもの)

低収入世帯は朝食を抜き、野菜も摂取回数が少なく、外食の回数は少ない(これには何か意味があると思うのですが。)、インスタント麺の活用頻度も高いという結果でした。

また栄養摂取についても、低収入世帯は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが少ないという結果でした。

 

 朝食の欠食や、野菜の回数が少ないこと、インスタント麺でほかの副菜が少ない場合を考えても、たんぱく質、ビタミン、ミネラルがおのずと少ない摂取になるのは当然のことだと思われます。

 

 みんな忙しいことが原因だとは思います。また収入の差は、調理の時間や、栄養の知識が反映されているかも関連されると思います。

 

 親ならだれでも、少しでも子供に栄養をつけさせたいと思うのは、道理なので、

簡単節約レシピもさらに身近なものになればいいと思います。またふとどこかで、子供の食に対して理解してもらうきっかけがつかめる世の中だといいですよね。

 

 自分も含めて、子供が目に見えて食べているもので育っていることを知っている親。

 その親が正しい知識を得れば、おのずと子供に反映されます。

 まだまだ食育基本法が制定されて、また食育も学校で定着して数年です。

 勉強と同じくらい、食べ物を選び、栄養にしていくことの大切さが浸透するにはもう少し時間がかかりますでしょうか。

 

またまた長々書いてしまいました。皆さんの食べているものがすべて良い方向のものになりますように。